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    誕生日にて:漢詩一首
     どうもお久しぶり、金木犀です。
     今年も誕生日がやってきました。また一年生き延びて、こうして記事を書くことができました。
     おおよそ3週間ぶりの更新ですが、今日は宇宙系の話題ではありません。随想などをつらつら綴っていくことにします。
     しばしのお付き合いを。

     もう、ずいぶん前から気になる漢詩があるのです。ちょっと長いですが、頑張って紹介します。
     書き下しと現代語訳はかなり怪しいので、あまりアテにしないで下さい。

    達哉楽天行(白居易)

    達哉達哉白楽天、分司東都十三年。
    七旬才満冠已掛、半禄未及車先懸。
    或伴游客春行楽、或随山僧夜坐禅。
    二年忘卻問家事、門庭多草厨少煙。
    庖童朝告塩米尽、侍婢暮訴衣裳穿。
    妻孥不悦甥侄悶、而我醉臥方陶然。
    起来与爾画生計、薄産処置有後先。
    先売南坊十畝園、次売東都五頃田。
    然後兼売所居宅、彷彿穫緡二三千。
    半与爾充衣食費、半与吾供酒肉銭。
    吾今已年七十一、眼昏須白頭風眩。
    但恐此銭用不盡、即先朝露帰夜泉。
    未帰且住亦不悪、饑餐楽飲安穏眠。
    死生無可無不可、達哉達哉白楽天。

    【書き下し】
      達哉達哉白楽天、東都に分司たり十三年。
      才は七旬に満ち冠已に掛く、半禄未だ及ばずして車先ず懸く。
      或は游客を伴いて春に行楽し、或は山僧に随いて夜に坐禅す。
      二年家事を問ふを忘却し、門庭草多く厨煙少なし。
      庖童朝塩米の尽くるを告ぐ、侍婢暮に衣裳穿てるを訴ふ。
      妻孥悦ばず甥侄悶す、而して我は酔臥し方に陶然たり。
      起き来たりて爾と生計を画す、薄産処置に後先有り。
      先に南坊の十畝の園を売り、次に東都の五頃の田を売らん。
      然る後に兼ねて居宅を売る所、彷彿として緡二三千を穫ん。
      半ばは爾に与え衣食の費に充つ、半ばは吾に与え酒肉の銭に供さん。
      吾は今已に年七十一、眼昏み須白く頭風眩。
      但だ恐る此の銭用い尽くさず、即ち先づ朝露夜泉に帰すを。
      未だ帰らずして且つ住亦た悪からず、饑すれば餐し楽なれば飲し安穏として眠る。
      死生可無く不可無し、達哉達哉白楽天。

    【現代語訳】
    まこと達観した者であるよ、白楽天は。洛陽の長官を務めること十三年に及んだ。
    年は七十歳を超えたので冠を掛け、まだ年金暮らしではないが車を懸けて退官した。
    訪れる客と共に春の行楽を楽しんだり、あるいは僧侶と共に夜、座禅を組んだりしているのだ。
    二年間家のことを忘れ去ったので、庭は草ぼうぼう、台所からは煙も立たない。
    料理にあたる小僧が食べ物の尽きたことを告げ、女中どもは暮れに衣装が穴だらけだと訴えてくる。
    妻子は嬉しそうではなく、甥姪は頭を抱えているのだが、わしゃ酔っぱらって寝転がり、陶然としているのだ。
    起きたのでお前と生活計画を立てようか。少ない財産だが、売り払うのに順番がある。
    まず、南坊の十畝の園を売り、次に東都洛陽の五頃の田を売ることにしよう。
    そののちこの家を売り払えば、二・三千さしの銭になるだろう。
    半分はお前にあげて衣食の費えに充てよう。残りはわしのもの、酒肉の銭にするのだ。
    わしの年はすでに七十一、目は昏みひげは真っ白、頭はちとアヤシイ。
    ただ恐れているのは、この銭を使い切らないうちに死んでしまうことだ。
    まだ死なないでこの世に住んでいるのもまた悪くはない、腹が減れば食べ楽しければ飲み、安穏として眠るのだ。
    死ぬも生きるも可もなく不可も無し、まこと達観した者であるよ、白楽天は。

    【注】
    東都:洛陽のこと。唐の都は長安で、その東にある副都ともいうべき都市なのでこの名がある。
    七旬才満冠已掛、半禄未及車先懸:「旬」は10ずつのまとまり。今でも上旬・下旬という言い方に残っている。七旬=70歳になった者は官職を退く伝統があった。その際には毎年半禄、つまり最終官職の年俸の半額を年金として支給された。居易は元高級官吏なので、半額であっても生活に困ることはなかっただろう。冠掛・車懸はともに故事であり、官職を退くことをあらわす。
    薄産:少ない財産。この詩の中で示された財産は、元高級官吏としては確かに少ない。
    畝、頃:ともに広さを表す単位。畝は約5.8アール、頃はその100倍なので、約5.8ヘクタール。
    緡:紐にさしてまとめた銭。さし。
    須:ひげ。特にあごひげを指す。
    朝露夜泉に帰す:死ぬこと

     韜晦に韜晦を重ねた、なかなか面白い詩です。
     まあ、要は飲んだくれ爺さんの戯れごとなんですが、作者の白居易が非常な苦労人であることを知ると、別の感慨を催します。俗世を離れ、やっと手に入れた穏やかな日々。
     目を細めて、嬉しそうに酒杯を手に取る詩人の姿がまぶたの裏に浮かぶようです。
     果たして自分は、ここまで満足な老後を送ることができるのでしょうか。警句としたいと思います。

     今年の誕生日は曇り。やっと涼しく、秋らしくなってきました。虫の声も聞こえはじめ、先々週までの暑さが嘘のように思われます。今年の真夏日は、なんと72日もあったのだとか。
     今は、依頼原稿を一つ片付け、次なるプレゼン準備(2週間後!)に向け充電中。それが終われば次は論文一本、更に同人原稿も待っているのです。
     昨日、コミケの受付確認はがき、到着。書類不備はなかった模様です。
     そんな誕生日の深更なのでした。

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    この記事のコメント
    []
    おめでとうございます。何もできませんが、今後ともよろしくお願いします。
    2010-10-05 Tue 18:29 | URL | mukuinu #-[ 内容変更]
    []
    お誕生日おめでとうございます。今後とも宜しくお願い致します。
    2010-10-05 Tue 19:06 | URL | かんかん #-[ 内容変更]
    これは白居易が自分で自身の人生を振り返って読んだ詩、ということになるのですよね?
    彼は71歳で退官し、自分の文集を完成させた翌年に亡くなったそうで。(wikiしかみてないですが)

    退官後の余生(4年?)は、とても幸せなものだったという事が伝わってきました。
    金木犀さんのおっしゃる通り、書いたときは酔っていたんじゃないか、と、自分も思いましたが(笑)

    自分の目標は何歳になっても人生を楽しむことを忘れない、なので、忘れないように努めていきたいと思いました。

    このまま素敵に歳を重ねていかれますよう。
    2010-10-07 Thu 19:30 | URL | はるゴン #zuuuynAY[ 内容変更]
    >mukuinuくん
    こちらこそよろしく~。

    >はるゴンさん
    おっしゃるとおり、自らの人生を振り返った詩です。
    素敵な人生にしたいものですね。
    2010-11-21 Sun 23:28 | URL | 金木犀@管理人 #NrBA8kAs[ 内容変更]
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