2006-12-07 Thu 01:16
朝日新聞の記事より。H-IIAのSSB(細い方のブースター)を廃止する意向のようです。これによって、2022/2024の2タイプがなくなり、202(基本型)/204に再編される模様。
2024は、私が初めてナマで見た打ち上げです。空中点火がなくなるのが寂しいですが、確かに簡略化した方が量産効果はありそうですね。 欧米からの受注? 何を言っているんだろう。夢は寝てから見るものですよ。何と言ってもソユーズとアリアンという、錚々たる実績を持つ「信頼が確立された」ロケットを向こうに回そうと言うんですから、相当な目玉がないと難しいのは自明の理・・・のはずなんですが。 打ち上げ期間は「台風シーズンまっただ中」と「冬の季節風吹き荒れる」時期に制限され、ギアナのアリアンよりもペイロード比は低く、ソユーズのように1000機以上の実績を持っているわけでもないH-IIAロケットが、さしたる営業もなく「待ち」の体制で、どうやって世界に互していこうというんですかね。 はっきり言いましょう、目立った長所がない。アダプタで2機同時打ち上げというのはアリアンの模倣ですし、ブースターの数で打ち上げ能力を変えるのはよく使われる手段。強いて挙げるならば再々着火可能な第2段エンジン(この技術を確立したエンジンは他にSSMEしかない)ですが、そこまで細かいことをする必要はあまり無い。むしろやめた方がコストが億円単位で下がります。簡素化にはまた費用がかかるわけですが。 第一、自前で衛星打ち上げ手段を持っていたら絶対そっち使いますって。 打ち上げ回数を年平均20回としていますが、2006年に打ち上げられた民間衛星は10機強だったはず。どちらにせよ「20回」の見通しがどこから出てきたのか不思議です。 まずは国内の衛星市場を立て直してからにしましょうよ。 |
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