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    宇宙と軍事と「はやぶさ」再突入カプセルと

     この2つは密接に関係しているので、「あぁ、来なければいいと思った日が訪れてしまったか」と残念な思いで、一年ぶりになるこのブログの記事を書いています。

     再突入カプセルは、軍事転用可能な技術の塊です。第二宇宙速度から大気圏再突入して中身を守り抜いた実績は、核弾頭の再突入体への転用ができます。もちろん、その間にいくつかの段階はありますが、そんなことは言うまでもないし、この文章はそこで揚げ足取りをするような人は対象外として書いています。

     さて、カプセルの展示方法ですが、宇宙探査交流棟では、奥まった小部屋に置かれて撮影禁止でした。出口付近に模型が置かれ、そちらは触ったり撮影できるようになっていました。
    外観だけでも得られる情報は多いのです。
    全体形状は公開されているので問題ありませんが、表面に現れたパターンからのアブレータ内部構造の推測、剥落の様子から素材の推定、数年の宇宙航行と再突入に耐えられる電子機器の固定方法、などは、素人目でも解る部分ですから、専門家が見たらもっと情報が取れることでしょう。

     このカプセルはとても有名なもので、今までに写真も多く出ていますが、解像度を意図的に抑えていたり、あえて不鮮明にしたりと、工夫が凝らされています。JAXAが公開しているよりも高解像度の写真が報道に掲載されていたこともありましたが、それも媒体の規格サイズに収まるもので、いわゆるフルサイズではありません。
     撮影者のカメラにはフルサイズのデータは残りますが、そこは容易に想定できますから、仮に流出したとしても死活問題にはならないでしょう。

     それにしても、とうとう特定国の締め出しまで来てしまいました。私も博士号を取得した身ゆえ、「学問は自由で平和で人類全体に資するもの」というスローガンを強く念頭に置いてきましたが、平和といいながら軍事やイデオロギーのために学問をする研究者もいます。
     結果として使われてしまう場合も、自ら積極的に加わる場合もありますが、スポンサーからそちらに役立つ研究を求められたら断れる研究者は少ないでしょう。誰だって職と予算は欲しいわけで。

     翻ってISASは東大生産研を母体とする組織ですが、今は国立研究開発法人であるJAXAの一部となり、法律に則って設置された国の機関です。
     更に、JAXAの活動を規定する法律のひとつである宇宙基本法第三条には、

    宇宙開発利用は、国民生活の向上、安全で安心して暮らせる社会の形成、災害、貧困その他の人間の生存及び生活に対する様々な脅威の除去、国際社会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障に資するよう行われなければならない。

    と定められています。また、この条文に限らず、宇宙の平和利用に関する表現は、宇宙基本法のあちこちに見られます。
     つまり、国の方針として「この辺りの条文に抵触するんで受け入れちゃならない」と示されたら、それが法令に抵触しないならば従うのが義務です。国の機関ですからね。
     とはいえISASのことだから、こんな方針を自ら発案するとは考えづらいので、親方の省庁から天の声が降ってきたんだろうな、と推測しています。個人的には。

     ISASといえば開放的で、いろいろと話が聞けて、面白いものが見られる、というのは過去の話で、そんな楽しい思いができる場所や範囲は宇宙三機関統合後に少しずつ狭まってきたわけですが、また一歩後退しました。たぶんもう、前進はありません。
     事情は理解するのですが、寂しいですね。初代「はやぶさ」と「はやぶさ2」の再突入カプセルが揃って永久展示される日が来るように願っています。

    →その後:初代カプセルは科博に展示となりました。コレでいつでも見に行けます。ばんざーい!

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