文系宇宙工学研究所へようこそ!



    宇宙ニュースが中心のブログです。同人サークル「液酸/液水」の告知ページでもあります。

    告知板  ※Flash環境推奨。
      ようこそ文系宇宙工学研究所へ。
      管理人・金木犀の同人サークル「液酸/液水」の告知ページも兼ねています。

      ロケット打ち上げ見学の案内がメインのはず。種子島、内之浦のロケット&観光情報、最新の宇宙ニュースなどを紹介。
      打上げ見学記「ロケット紀行」シリーズ、打上げ見学と宇宙関係施設観光のためのガイドブック「宇宙へ!」などの同人誌を販売中。


     オススメ・お役立ち  
      ・種子島ロケット見学マップ(PDF版:2010年現在)はこちら(リンク先画面のダウンロードをクリック)
      ・ロケット見学案内記第6版(PDF版:2011年現在)はこちら(リンク先画面のダウンロードをクリック)

    イベント参加予定:コミックマーケット92於東京ビッグサイト 8月12日(土・2日目)東ペ-56a 

    イベント以外での本の購入は以下のバナーをクリック↓
        紙版:自家通販     紙版:ショップ委託(通販あり)
         

         電子書籍配信          電子書籍配信
         

    ロゼッタ・ミッション終了によせて:1枚のイラストから思ったこと
     2016年9月30日、ESAの彗星探査機「ロゼッタ」のミッションが終わりました。打ち上げは2004年3月2日のこと。アリアン5+によってギアナ宇宙センターELA-3発射台から旅立ちました。
     その時の様子は、ESAのサイトにアップロードされています。
    Launch of Rosetta, 2 March 2004(ESA)

     目標としていた彗星 67P/Churyumov-Gerasimenko(チュリモフ・ゲラシメンコ彗星)に到着したのは2014年8月6日。その年の11月12日に着陸機「フィラエ」を投下します。
     当初は2015年末で終了予定でしたが9ヶ月の延長が認められ、本日、C.G.彗星に硬着陸し、12年6ヶ月と28日という、長期にわたるミッションを完遂することとなりました。
     ロゼッタミッションは、そもそも1986年のハレー彗星最接近時の国際協力探査――「ハレー艦隊」と呼ばれる――を受け、その後を見据えて計画されたものです。
     当初はNASAとの共同でしたが、1992年に離脱したため、以降はESAの単独ミッションとなりました。
     1992年からと考えても24年、ハレー彗星最接近の年から考えると30年。最初から関わった人は、職業人としての人生の半分以上をこの探査機に捧げたという計算になります。
     探査機の名前「ロゼッタ」は「ロゼッタ・ストーン」に由来します。1799年7月15日、ナポレオンのエジプト遠征の際に再認識されてヨーロッパに持ち帰られ、その後シャンポリオンによるヒエログリフの解読のきっかけとなった石版です。
    rosettastone.jpg
     彗星を探査することで、そこに秘められた太陽系や生命の起源を「解読」しようという意気込みが感じられます。
     着陸機の「フィラエ」も、ヒエログリフ解読に関係する名前です。その由来は「フィラエ・オベリスク」。1815年に上エジプトのフィラエ島で発見されウィリアム・ジョン・バンクスが入手したオベリスク(石柱)です。ヒエログリフ解読には直接繋がらなかったのですが、シャンポリオンによる解読の際に、バンクスの研究が寄与したことが評価されています。
    Geograph-1789450-by-Eugene-Birchall.jpg(Credit : Wikipedia)
     ……というミッションの概説は、webを探せばいくらでも出てきます。公式サイトも充実しており、大抵の情報はここを見れば大丈夫です。
    http://www.esa.int/Our_Activities/Space_Science/Rosetta(公式/英語)

     久々にブログを更新する気分になったのは、今日、ロゼッタミッションの公式twitterアカウントから 発信された一枚のイラストについて書きたかったからなのです。

    CtmYpgtXgAA73iJ.jpg
     任務を終えたロゼッタ探査機を、6機の先輩と1機の仲間が迎えています。
     左からすいせい、ディープ・インパクト、ISEE-3/ICE、ジオット、ベガ(号機不明)、スターダスト、フィラエ。
     すいせい、ICE、ジオット、ベガはかつてハレー艦隊を組んだ偉大な先輩探査機たち。ディープ・インパクトは彗星に衝突機を打ち込んで内部を探査しようという試みをした機体で、スターダストは宇宙塵を地球に持ち帰った最初のサンプルリターン・ミッションです。フィラエは一足先にC.G.彗星で眠りに就きました。真ん中にジオットを置くのはさすがです。この探査機はESAのものでしたから。
     このイラストを見ながら涙が溢れました。終わりなんだなあという感慨と、歴史の一部になってゆく実感と、偉大な先輩達に迎えられるくらいの成果を上げ、無事にミッションが終わる事への安堵と。
     もちろん私は一介のファンに過ぎません。この記事をお読みの皆様の中には、部外者がこうした感慨を持つことをよしとしない方々も居られることでしょう。
     ですが、打ち上げ直後から動静を見守ってきた者としては、大きな感慨を覚えるのです。
     長いことお疲れ様でした、ロゼッタ。まだ見ぬ世界の素敵な写真をたくさん見せてくれてありがとう。そこに行けたことが少し――否、かなり羨ましいぞ。
     そして、願わくば後に続く探査機が現れますように。

    別窓 | 宇宙開発 | コメント:0 | トラックバック:0 |
    <<C91当選しました | 文系宇宙工学研究所 | H-IIA F31/ひまわり9号打上げ日決定>>
    この記事のコメント
    コメントの投稿
     

    管理者だけに閲覧
     

    この記事のトラックバック
    | 文系宇宙工学研究所 |
    1. 無料アクセス解析