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      ・種子島ロケット見学マップ(PDF版:2010年現在)はこちら(リンク先画面のダウンロードをクリック)
      ・ロケット見学案内記第6版(PDF版:2011年現在)はこちら(リンク先画面のダウンロードをクリック)

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    伝わる言葉、繋がる気持ち ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝―永遠と自動手記人形―
     ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝―永遠と自動手記人形―を見てきました。
     私、否、僕はすごいものを見ました。良いものを見ました。(このブログのいつもの一人称は私ですが、作品にならって僕としておきます)

     手紙で繋がる心の話でした。にじみ出る行間からの思いが相手に伝わる物語でした。
     いま僕がここでどんなに言葉を尽くしても、あの手紙の言葉にはかないません。ですから、内容について贅言を尽くすのはやめておきます。

     僕はcherryの青軸キーボードでこの文を綴っています。タイプライターのような響きを立てる、お気に入りのキーボード。頑丈で中々壊れませんが、ダメになるたび同じものに買い換えて、15年で3台目になります。学生時代に書いた小説も、同人誌も、博士論文も、初の単著もこのキーボードから生まれました。僕は文章を表現手段に選んだ人間です。
     タイプライターは主人公の仕事道具です。手紙の代筆というのも、文章仕事というところが少し重なります。

     ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、アニメです。映像と音で表現される作品です。製作/制作は京都アニメーション。
     ああ、ついに書かねばならぬ時がやって来てしまいました。
     あの事件以来、僕は京アニへの言及を避けてきました。文章で表現する人間なのにそれを綴る言葉を持たなかった、といえば言い訳になってしまいます。持てる言葉で思いの丈を表現するのが務めだというのに。
     恐かったのです。書いたら事件の存在を認めることになってしまうのが。直接の知人はいませんが、彼ら/彼女らが、今でも作品を作ってくれていると思いたかったのです。
     ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、言葉をめぐる物語です。エンドロールにこの作品に関わった方々の名前が流れていきました。直接の知人はいませんが、報じられた名前を見つけたその時、静かに涙を流しながら、やっと決心が付きました。
     だから、これは、見知らぬ表現者から見知らぬ表現者に向けたエピタフです。

     静かで力強く、迷いながらも前を見据えて歩き、離れた後も手紙に言葉を托して繋がっていく、そんな物語でした。ほんの少しの心の動きが繰り返され、やがて友人になっていく物語でもありました。派手なシーンもお色気シーンもありません。ただ丁寧に言葉と心のつながりを描いています。
     こんなにも細やかに、こんなにもいとおしく、こんなにもひたむきな物語を描ける人たちの未来が、独りよがりで身勝手な男によって閉ざされてしまったことが悔しくてなりません。「悔しくてなりません」とタイプしながら僕の鼓動は速くなり、綴り終わった後はもっと良い言葉がないかと数分手が止まりました。
     ダメでした。今持てる言葉ではこれがギリギリでした。
     心は砂漠のような渇いた熱さを帯びてゆく一方で、頭は氷河のような冴えた冷たさを漂わせていくのを感じます。その冷たさが、今のお前はこれ以外の表現がないと告げるのです。

     身勝手な男に鉄槌を、とは言いません。彼は永遠に忘れられ消え去るべきだと考えるからです。

     この作品を生み出してくれたことに感謝を。
     失われた可能性に哀悼を。
     京都アニメーションが、亡き魂と共に力強く蘇る日を心待ちにしています。

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