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      ・種子島ロケット見学マップ(PDF版:2010年現在)はこちら(リンク先画面のダウンロードをクリック)
      ・ロケット見学案内記第6版(PDF版:2011年現在)はこちら(リンク先画面のダウンロードをクリック)

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    「はやぶさ2」よ、新たな景色をありがとう
     2018年9月11日から12日にかけ、「はやぶさ2」の小惑星リュウグウ(1999JU3)への降下訓練(タッチダウンリハーサル)が行われた。
     リュウグウの表面は当初想定したよりも暗く(反射率が低い。約5%で、ほぼ真っ黒と言ってよい暗さである)、またかなりごつごつとしており、平地が非常に少ない。その様子は津田プロマネをして「神様は厳しかった」と言わしめるほどであり、事実この訓練も表面の暗さのためレーザー測距がうまくいかず、自律的に降下を中止して上昇に転じることになった。

    ここまでは前置き。この際に撮影された一枚の写真について述べるのが本題である。まずは見て欲しい。(クリックで拡大できる)
    Dm4_WFGU8AALhRA.jpg
    (画像:はやぶさ2公式twitterより引用)
    写真ではリュウグウの姿がはっきりと映し出されているが、これは明るさを強調しているためであり、例え私たちが近くまで行けたとしてもこのように見えるわけではない。
    この写真左側の菱形頂点付近が、他の部分よりもぼんやり明るくなっている。その中心を拡大してみると、ややぼやけた輪郭の、なんとなく四角い点がある。
    Dm4_WFGU8AALhRAa.jpg
    これは、「はやぶさ2」の影である。
     電力と通信の確保のため、「はやぶさ2」は必ず太陽を背にしてリュウグウに降りてゆく。ある程度まで近づくと表面に影が落ちるのは考えてみれば当たり前なのだが、今回は不意を突かれた。高度約635mからの写真に、小さいながらもしっかり写っていた。言いようのない感情に胸を衝かれ、頬を涙が伝っていた。

    それもそのはず。この写真を見たときに私の脳裏をよぎったのは、かつて「はやぶさ2」プロジェクトの応援のために書いた一文だった。全文はこのブログの「頑張れ僕らのはやぶさ2」にあるが、この記事を私はこう結んでいる。

    20071130000229_20180914175008c59.jpg

    写真を参照してほしい。日本の探査機が、人跡未踏のごく小さな小惑星におもむき、調査をし、写真を撮った何よりの証拠がある。
    何とわくわくすることか。まだ知らぬ土地に旅に出て、素敵な風景や出会いがあったときの感動──!

    こんな風景をまた見たいのだ。こんな感動をまた味わいたいのだ。
    さあ、未来のために「はやぶさ2」を応援しよう。(2007年11月30日)


     この記事を書いた時、「はやぶさ2」は計画実現の瀬戸際だった。この後何度も何度も困難をくぐり抜け、2014年12月3日に打ち上げられた。それから3年9ヶ月、往路を完走してついに「リュウグウ」へ降り立とうとしている。
     記事を書いてから11年越し、初代「はやぶさ」のタッチダウンからだと13年越しに、「また人跡未踏のごく小さな小惑星におもむき、調査をし、写真を撮った新たな風景を見る」という望みが叶ったのだ。こんなに嬉しいことはない。

     ありがとう、「はやぶさ2」。ありがとうJAXA。ありがとうスタッフの皆さん。
     新しい星に連れてきてくれて、新しい風景を共に見せてくれてありがとう。
     探査の成功と、無事の帰還を祈る。




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